2014年08月30日
和鉄で刃物作り
「和牛」があれば「和鉄」もある。明治初期以後に鉄鉱石を原料にして大型近代製鉄所で作られた鉄が現代の鉄である。明治初期以前にたたらで砂鉄を原料にして作られた鉄を「和鉄」と呼んでいる。島国の沖縄では古い鉄はほとんど見ない。しかし、日本本土では古い鉄が納屋等に多く残されている。例えば、農具、大工道具、鉈、家屋に使われた釘、伝世品の日本刀等多くの和鉄が残されている。
和鉄と思われる楔鉄を仕事の合間に工作ナイフに打ち直してみた。
①グラインダーで火花を観察・・・硬い鉄と軟らかい鉄が合わされているのを確認。
②硬い部分を左側面にし800度前後で打つ延ばし右利き片刃ナイフにする。・・・意外と軟らかく伸びが速い
③刃を研ぎ出し、和鉄の焼入れ温度で焼入れ・・・その後、灰熱で予熱する。
④砥ぎ・・・硬い鉄と軟らかい鉄との鍛接の後が出てくる。また、鉄の継ぎ足しの後も見られた。
⑤切れ味・・・現代鉄より硬くはないが枯れた竹が切れるので刃物として用途を果たすと判断した。
楔鉄6本(重さ80~90グラム)
工作ナイフに打ち直した和鉄(表:刃渡り10センチ)
工作ナイフに打ち直した和鉄(裏:刃渡り10センチ)
柄に装置し完成した片刃工作ナイフ・・・切れ味、安来剛の鋭利な切れ味は無いが優しい切れ味が良い
Posted by カニマン at 13:33│Comments(0)
│カニマン紹介