沖縄型 包丁とシーグ(ナイフ)

カニマン

2013年07月25日 13:59

沖縄に鉄の刃物が普及したのは貝塚時代の頃、6・7世紀と考えられています。その頃の包丁(鉈)の型を今に伝えるのが沖縄型の包丁(鉈)といわれています。今では、金物屋で売られているのを見ることは有りませんが博物館や農家の納屋に放り込まれたのを見ることがあります。
 沖縄型の包丁(鉈)は鉈と同じ用途で鉈も兼ねていました。そのため今の包丁より大きめです。一方、シーグ(ナイフ)と呼ばれる刃物があります。包丁にも使われますが工作用ナイフとして用いられます。

包丁(鉈)


 刃は両刃、幅広く刃が先端から外向きにカーブを描く。鉈よりは軽く主に刃先のカーブ側で物を切る。まな板の上で物を叩き切ったり、肉や野菜を引いて切ることもある。また、小枝の薪を切り窯にこめることもある。柄は、沖縄では松が好まれ、柄を焼いて刃を差し込んで使うと水に強く腐敗しにくい。

シーグ(大意:巣具、サヤ付のナイフ)


 動物の解体や工作に用いるナイフである。沖縄ではシーグと呼ばれ、日本本土では合口、短刀に類似する。グスク時代の遺跡からよく出土する。現在では金物屋で売られることはありません。
両刃で短刀に類似しシィー(大意:巣サヤ)に差し込んだ携帯用もある。
柄は琉球松を焼いて刃を差込で握りやすく使い勝手がいい。

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